想定外の霧氷と想定外の幸運に身震いした高見山・北尾根周回

2010-12-12

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高見山の霧氷のニュース記事に吊られて朝早くから出掛けたが、国道166号線から見る限りでは期待薄である。昨日も今朝も暖かかった…。ただ、今回の真の目的は北尾根を縦走することにあるの で、気持ちを切り替える。たかすみ温泉の片隅に駐車させてもらって、8時16分スタートである。高見杉を過ぎ杉谷分岐で小休止して国見岩まで来るとガスがかかってきて、笛吹岩からは台高、大峰方面が全く見えない。あまりにひどいと北尾根も断念かとテンションがガクンと落ちるが、ナント、少し先には霧氷が着いている。尾根と北斜面に少し寂しいがしっかりと霧氷が着いている。ガスもすぐに晴れそうな気配である。霧氷のトンネルに歓声を上げ山頂に10時10分。展望台ではガスがかかって見晴らしが全くないので貸切の避難小屋であんぱんを頬張る。10分ほど休憩して外に出てみると北方面のガスはすっかり晴れて、三峰山から曽爾の山々が奇麗に見える。

笛吹岩を過ぎると霧氷が見られるようになった

霧氷のトンネルも

避難小屋

高見山山頂から曽爾高原の方向を見る

大峠に向かって下るとすぐ左手に東尾根・北尾根への取り付きがある。急斜面を下って一つ目の小さなコブは左から巻き、次の少し大きなコブは岩に手をかけてよじ登る。東尾根の露岩のコブと書かれているところで、ここからの高見山は奇麗だ。北・東にかけての大展望も素晴らしい。コブから下って霧氷の林を過ぎると右側が大きく崩壊した大ガレ地に着く。近付かずに距離を取って左側を通過すると、この壮大な風景を間近にすることはできないが、問題ない。高見山から40分で東尾根・北尾根の分かれる請取峠(三峰山方面)分岐。立派な標識があって広々して展望もいい。北尾根に入って25分で桃俣分岐で、ここは真っすぐに直登して天狗山(993m)を越える。この少し先で岐阜から来られたパーティーと出会う。話をすると滝野から高見山、たかすみ温泉に下山して車を滝野に回収に行かれるという。我々はその逆コースで滝野に下山してたかすみ温泉まで舗装路を1時間あまり歩かなければならない。

東尾根のコブ、北と西の斜面に霧氷が着いている

東尾根のコブに這い上がる

東尾根のコブから高見山を見上げる

東尾根のコブから曽爾高原の方向を見る、左に兜岳、鎧岳

東尾根の霧氷の林

大ガレから下を覗く愚行をおかす愚息、後で見ると腕の下の土は抉れていたようだ

大ガレから振り返ると奥に高見山

美しい自然林の尾根がつづく

東尾根と北尾根の分岐、奥に見えるのは三峰山

リーダーは、我々のほうが先に下山しそうなので、車のキーを預けると言う。滝野に駐車した彼らの車でたかすみ温泉に移動できるという願ったり叶ったりの提案である。もちろん二つ返事で受ける。期待していなかった霧氷といい、ガスが奇麗に晴れたことといい、舗装路歩きから解放されたことといい、気分は上々で昼飯の予定地・大天狗岩に向かう。前方に樹々の間から屹立した岩壁がそそり立っているのが大天狗岩で、近付くと左側のトラバース道(狭くて急斜面なので緊張、危険なところにはロープがあって助かった)で巻いて越え、尾根に上ったところで引き返すように戻ると大天狗岩の頂上である。大天狗岩の頂上は狭い台地状だが岩頭に近付かない限り恐怖は無い。近付けば近付くほど景観は素晴らしいだろうが、それでも三峰山や高見山、歩いて来た北尾根の展望は見応えがある。

大天狗岩の巻き道

大天狗岩の頂は狭いが落ち着けるスペースとなっている

大天狗岩からは高見山と歩いて来た北尾根が見渡せる

狭い空間を占有するのは気が引けるが、誰も来ないだろうと勝手に解釈してラーメンを作ってコンビニで買ったおにぎりで腹を満たす。高見山山頂はさすがに風もあって寒かったが、ここは風も無くぽかぽか陽気の暖かさだ。のんびりと40分ほども長居して12時30分、大天狗岩を後にする。船峰山を越して植林の大伐採地までは自然林の気持ちのいい尾根道がつづく。大伐採地は思っていたよりも広範囲で西側の展望が開け、音羽三山の向こうには金剛山、大和葛城山が霞んで見える。ここまでは迷うようなところは無かったが、大伐採地を抜ける頃から少し複雑な地形になってテープと地図を確認しながら進むことになる。黒石山は山頂を踏まずトラバースしてテープに注意して東に向かったり、北に戻ったりして高山から西よりに進み、自然林の鞍部を過ぎるとシカ除けのネットを右に見て左手の自然林に心癒されながら上って、P893からは植林の中を激下りする。さらに苅られて手入れされた笹薮の中を下ると差杉峠(西杉峠)で祠がある。

大天狗岩を過ぎても気持ちのいい自然林の尾根がつづく

大伐採地

差杉峠(西杉峠)と祠

差杉峠(2時15分)からは荒れた植林の中の道を下ると、荒れた感じの沢に沿って歩くことになる。何度か沢を右に左に越えると30分もしないうちに林道に出て、滝野に向かって下る。滝野から5分ほど林道を入ったところに目的の岐阜ナンバーの車が停まっている。ここからたかすみ温泉まで約1時間10分。大伐採地を越えた辺りからはそれほどの楽しみも無い道を歩いてきたので、ここからさらに舗装路を歩くことを思うと感謝感激雨霰の岐阜パーティー様である。こんな僥倖は二度と無いと思うので、今度北尾根を歩く時は大天狗岩または大伐採地までのピストンとしたいとつくづく思った。さて、滝野からたかすみ温泉まで快適なドライブを楽しみ、フロントにキーを託して温泉で汗を流す。ここの露天風呂は本当に気持ちがいい。温泉を出て岐阜パーティーに携帯を掛けるとすでに温泉下の川沿いを歩いているという。玄関を出たところで再会してお礼をいって別れたが、本当に気持ちのいい一日であった。

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