家内と一緒に早春の高野山町石道

2009-03-19

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慈尊院から大門まで歩くのは2回目の町石道である。最近頻繁につまみ食いをしているのでお馴染みの道となったが、家内と歩くのは初めてで少し新鮮な気分でもある。20日の彼岸の中日に合わせての予定だったが、天気予報がよくなさそうなので前日に繰り上げる。花粉と黄砂が心配だったが、今日はそれほどでもなかったようだ。クシャミと鼻水がバロメーターなので何とも情けない話である。さて、九度山町の無料駐車場に車を停め、慈尊院まで約10分。門前に並べられたハッサク1袋(4〜5個入っていたようだ)100円に未練を残して、丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)への階段を上り始めたのが8時35分。

丁度慈尊院境内には単独のハイカーと遍路姿の男性が居る。少しの時間差を置いて大門に向かって歩き出したようで、途中抜きつ抜かれつして高野山を目指した。柿畑の中の急坂をこなして雨引山山腹の展望台で一服しているとハイカーの男性が追いついて夫婦二人の写真を撮ってもらった。彼も大門を目指すという。後で知ったが3回目の町石道で今日は宿坊泊まりだそうである。さて、ここからの景色は何回見ても飽きないほどに変化に富んでいる。これから向かう高野山、紀ノ川の蛇行と流域に広がる町並み、お馴染みの金剛山とダイトレから紀見峠、大阪湾へと収斂される和泉山脈の山並み、近くの国城山から遠くは高見山の秀麗な山容・・・と、柿の実の熟する頃にここでのんびりとした時を過ごしたいものだ。

慈尊院から丹生官省符神社に通じるこの長い階段から町石道は始まる

慈尊院境内を望む。正面の山は三石山。境内にお遍路さん

169町石を過ぎると高野の山並みが遠望できるようになる

展望台から柿畑の中の166町石を見る

展望台からは楊柳山から弁天岳までが見える。遥かな道のり

ハイカーに分かれ先発して柿畑を抜けると歩きやすい地道に変わる。今日は暑いくらいの陽気で、木陰に入って風に吹かれるのが気持ちよく感じられる。六本杉手前でお遍路姿の男性に追い越され、二つ鳥居の展望台手前の泥道に悩まされながら展望台で休憩中のお遍路さんに追いつく。聞けば四国八十八箇所巡礼を45日かけて満願し、今日は高野山へお礼参りされるとのこと。なるほど、すごい脚力である。毎日25〜30kmを1、2日休憩しただけで歩き通したそうで、チャレンジしたい気持ちはあるが、いろんな意味でなかなかに難しかろうと思う。さて、町石道の泥道には閉口する。ここ4、5日晴れの日が続いたので乾き切っているだろうと安心していたが、そんな期待も吹っ飛んでしっかりと靴から裾までドロンコにさせられてしまった。

154町石と正一位稲荷宗五郎大明神

144町石と一里石

古峠への気持ちいい道

古峠は交通の要。右へ丹生都比売神社、左へ上古沢駅

展望台に着いたのが10時40分で慈尊院から2時間少し、お昼には早いので補食して、ゆっくりと天野の里を見下ろしながら休みたかったが、吹きっさらしの風と吹き出た汗に体温が奪われそうなので10分ほどの休憩後に出発。神田地蔵堂下のとっても豪華できれいなトイレを高圧電流を乗り越えて利用させてもらい、先を急ぐ。89町石の建つ辺りの山腹はサンシュユの黄色い花の林になって、町石道にも春の訪れを感じさせてくれる。矢立でランチタイムの予定でいたが、お昼も過ぎて、80町石の先の丸太のベンチに腰を降ろしてお昼ご飯にありつく。12時10分。ここで休憩していると、雨引山山腹の展望台で分かれたハイカーの男性が追いつき追い越していく。

89町石の背後はサンシュュの林

20分ほど休憩して矢立に向かう。今日は先日買い損ねた花坂名物・焼き餅を買って帰るつもりなので足取りも軽い。矢立:13時。トイレを済まして焼き餅目当てに矢立茶屋に入ると先行のお遍路さんとハイカーの男性が焼き餅を頬張りながら談笑している。我々は会釈して先に進み、高野山道路を横断した先の展望台でコーヒータイムを取っている間にまたまたお遍路さんが通り過ぎていく。もう会うこともないと思うが、この長丁場で目的地が一つの抜きつ抜かれつの関係は、何か連帯感が出てきておもしろい。

78町石

72町石と三里石

大門には15時5分到着。慈尊院から6時間30分かかったことになる。大門で15分ほど休憩を取って本日最後のガンバリ、高野山駅までの舗装路歩きだが、高野山のバスには懲りているのと、途中の展望の素晴らしさと、経費節約と一石三鳥の歩行コースだ。しかし、ここまでで疲れ切った家内には辛かったようで折角の展望も楽しめなかったようだ。体力の余裕があれば本当におすすめコースで、何度となく歩いても見晴らす景色に新しい発見があることだろう。歩行速度の落ちた家内でも高野山駅までの所要タイムは45分。極楽橋駅を16時40分に乗って九度山町営駐車場を出る頃にはポツポツと雨が降り出してきた。

袈裟掛石

右に飯盛山、左に龍門山

36町石の上には高野山道路のガードレール、下に町石道

木橋の向こうにほとんど埋まってしまった21町石

大門前に登り着いた

大門から高野山駅への道からゴルフ場が見える。町石道はあの辺り

高野山駅

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