梅雨の晴れ間に明日香〜高取城址

2008-06-10

boo

飛鳥は河内長野から意外に近いのと、以前稲渕の棚田を歩いて田植え時分に来てみたいと思っていたのが、ちょうど梅雨の晴れ間を幸いに出かけてみた。飛鳥歴史公園の駐車場に入ったのは9時35分頃であるが、それから身支度を整える間に空きスペースは埋まってしまい、奈良テレビなんかもやってくる。明日(11日)から檜隈寺跡出土「小金銅仏片」が展示されるということなので、その関係者やメディアが集まってきたのだろうか。とにかく、間一髪セーフであった。工事中の高松塚古墳を見て朝風峠を目指す。朝風峠は変哲も無い舗装路だが、金剛山、大和葛城山が眺望できる。

高松塚古墳を見て朝風峠を目指す(左)、朝風峠を越えて稲渕へ(右)

朝風峠を越えると、期待に反してまだ田植えされているところは少ない。すでに田植えが終わったところもあるが、よく思ってみれば私が子供の頃は一面の田んぼの中に通った1本の道を小学校に通ったものだ。懐かしさはあるが感動できるほどのものじゃないし、子供の頃の感性は蘇らない。やはり今日のメインディッシュは高取山への山道歩きのようだ。

案山子ロード、出番はまだ早い(左)、残念ながら、田植えはまだ(右)

桃太郎・・・!?

この辺りは田植えが済んでいる。郷愁の世界だ

ここは田植えの準備中

稲渕の集落を抜け栢森を目指す。途中、飛鳥川の急な瀬になったところでは川面から吹き上げる風が心地いい。今日は蒸し暑く、汗が吹き出てくる平地歩きには辛い1日だ。女綱の手前の路傍、木陰になったところに恰好の岩があったので腰掛けて小休止して水分と糖分の補給。元気が出たところで出発してカーブを曲がれば女綱。ここまで1時間、思ったよりも早く着いた。女綱のほとんど真下に飛鳥川を越える小橋があり、そこから細い山道が高取山(高取城址)へと延びている。立派な標識があるので取り付きは分かりやすい。

稲渕の男綱(左)、栢森の女綱(右)

高取城址への道は女綱そばの小橋を渡って

それにしても、細い山道だ。夏草も茂り出した。景色に見とれてキョロキョロしていると長いものを踏みつけてしまいそうなのでついつい足下に注意がいくようになる。少し急な登りもあるが疲れるほどの登りでないし、フラットなところもあって草が茂っているのを除けば概ね歩きやすい。

高取城址へは細い夏草の茂った山道を辿る

竹林、この辺りには石塁の跡も残り高取城の規模の大きさを感じられる

女綱から約45分、高取と栢森の分岐にどっしりと据えられた猿石がある。飛鳥にある吉備姫王のお墓の前にある4体の猿石はいかにも窮屈そうだが、全くの自然の中に置かれたこの猿石には存在感があり、今にも動き出しそうな錯覚さえ起こさせる。

猿石。右は栢森からの道

ぽつんと置かれたこの石は何百年間何を見てきたのだろう

さらに夏草の茂った石段を上ると二の門跡、ここからが高取城内で本丸に至るまで植村藩の侍たちの屋敷が散在していたようだ。この地で300年近く生活が営まれていたのを思うと、人の一生なんて南柯之夢のごときものなんだろうなと思わずにはいられない。

猿石から20分、本丸跡の広場に着いたのはちょうど12時。ここからの吉野・大峰方面の眺望は素晴らしい。今日は霞んでうっすらとしか山並みが見えないが、ここはお弁当を食べるには恰好のロケーション。ひととき城主になった気分を味わおう。今日は出会う人も無かろうと思ったが城址まで来るとぽつぽつと人がいる。単独行の方お二人とそれぞれ話をする機会があったが、みなさん城についての知識は豊富で高取城が100名城の1つであることも知った。

二の丸跡

本丸跡

「荒城の月」の雰囲気・・・

重々たる山並みが続いているのだが。この眺望を楽しみつつランチタイム

30分休憩して壺阪山駅を目指すのだが、五百羅漢から壺阪寺を経るよりも猿石から七曲がりを下るほうが早いと算段して元来た道を引き返す。途中横目に見て通り過ぎた国見櫓跡に立ち寄ったが、ここはなかなかの眺望。猿石まで戻ると、やはりその存在感に見惚れてしまう。ここから一升坂、七曲がりと続く道はなかなかに険しい。さすがに高取山(583.9m)の山城に至る道だ。

国見櫓跡への道、80〜100mほど歩くだけ(左)、国見櫓跡から(右)

猿石。右:栢森へ、左:壺阪山駅へ(左)、どんどんと下っていく(右)

一升坂〜七曲がりの道は栢森からの道に比べると階段は多いが道巾は広くて雑草は気にならないのがいい。上子島砂防公園のトイレまで本丸跡から1時間。ここを下れば家老屋敷跡の見事な白壁を見て昔ながらの雰囲気の残る町並みを見て壺阪山駅まで30分あまりの道中は退屈しない。

上子島砂防公園(左)、家老屋敷跡、現在はかつての城主植村氏の居宅(右)

壺阪山駅から近鉄に乗って帰るつもりだったが、気が変わって飛鳥歴史公園まで歩くことにした。これが失敗。あまり楽しくもない道を蒸し暑い日陰の無い中を40分も歩かされ、疲れが倍加してしまった。節約も程々にしないと・・・。

ここを入っていくとキトラ山古墳(左)、文武天皇陵に向かって。飛鳥歴史公園まであと少し(右)

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